御来光の道=レイラインに位置する寒川神社

相模國一之宮の寒川神社。
神奈川県高座郡寒川町に鎮座し、1600年以上の歴史を誇る神奈川県最強のパワースポット神社だ。
御来光の道=レイラインは、この寒川神社の真上にかかっているとのこと。
千葉県一宮町にある上総一ノ宮・玉前神社(たまさきじんじゃ)から、富士山を通って、島根県の出雲大社へと一直線に続くレイライン。
春分の日には、太陽が寒川神社の真東から昇り、富士山の方角へ沈むことにちなんで、「寒川神社レイライン体感ツアー」なるものが、寒川町観光協会によって毎年開催されている。
初詣の参拝客数では神奈川県では鎌倉の鶴岡八幡宮に次いで2番目の人気スポットなのだが、関西人でこの神社の名前を知っている人は、よほどのマニアかも知れない。
正直なところ私も還暦を迎えるまで、その存在を知らなかったのだ。えろうすまんこって。

源頼朝や徳川家との縁も深く、戦国最強の武将・武田信玄が小田原城攻めの時に必勝祈願のために立ち寄ったとも伝わっている。
武田信玄に直接確認したわけでは無いので、事実かどうか定かではない。
ただし六十二間筋兜の鉢が奉納されており、準国宝クラスの重要美術品に指定されているから、そうなのかも知れない。

参道の起点に神池橋がある。
橋の中央は神様が通ると道という話を子供のころに、聞いた記憶があるので、
それ以来、必ず橋の端っこを通るようにしている。
『橋の端』。別にオヤジギャグではない。
あまり気にしないでほしい。

神池を右手に見ながら神池橋を渡る。

午前8時13分。まだ参拝客はさほどでもない。
3カ所ある駐車場はどこも空いていた。
もうすっかり昇ってしまっている太陽の光が、御来光のように鳥居に差し込んでくる。

拝殿へと続く参道。
早朝のせいか、参拝客はまばらだ。

参道の右手に一の鳥居が横たわる。
安政江戸地震…安政2年10月2日(1855年11月11日)
関東大震災…大正12年(1923年)9月1日
と二度にわたって倒壊し、当時をしのんで設置されている。
神門の迎春ねぶた

こちらは神門。
『迎春ねぶた』はお正月の風物詩。
新年から2月下旬あたりまでは毎年掲げられ、参拝客の目を楽しませてくれる。

今年の迎春ねぶたは今年の干支『巳』にちなんで
『乙巳(きのとみ)~弁財天と幸運の蛇~』
青森ねぶた師・諏訪慎氏の作品。
作品の説明が書かれていたので、引用させていただく。

蛇は古くから豊穣神、天候の神として信仰されており、脱皮によって復活と再生を行うことから不老長寿として、また長期間、食事をしなくても生きることができることから、強い生命力につながる縁起の良い動物、神の使いとして崇められてきました。

左右の蛇は、弁財天の使い・化身とされ、特に白蛇は商売繁盛の神様として、

また中央に描かれている弁財天は、七福神に含まれ芸道や学問の神様として信仰されています。
とのことだ。
神門の迎春ねぶたを見上げて、手を合わせた。

通年で見ることが出来ないのは残念だ。
まるで導かれるかのように期間限定の作品に巡り合うことができたのは、本当にありがたい。
寒川神社裏鬼門守護の新説

神門をくぐると、御本殿が見えてくる。
社殿は普通、南向きもしくは東向きに建てられるのだが、寒川神社では南西を向いている。
江戸の裏鬼門を護っていた、と神社のホームページに記載されている。
でもちょっと待ってほしい。江戸幕府は1603年に開かれたと歴史の時間に習った。
寒川神社は1600年以上の歴史があるとのことなので、こちらの方が1200年ほど古いのだ。
もしかすると、江戸城は寒川神社に裏鬼門を護ってもらうために今の場所に築かれたのではなかろうか?
ということは令和の今では、皇居の裏鬼門の守護をつとめているとも考えられるのだ。

国内で唯一の八方除けの守護神・寒川大明神に御祈祷していただく
御祈祷は午前8時から受付開始。御本殿の中では、すでにこの日の最初の御祈祷が始まっている。
寒川比古命(さむかわひこのみこと)と寒川比女命(さむかわひめのみこと)のニ柱の神をあわせて、寒川大明神と呼ばれている。
国内で唯一の八方除けの守護神として信仰を集めているため
御祈祷を受ける参拝者も圧倒的に『八方除け』の祈願が多い。
5000円以上納めると、御祈祷をしてもらえる。

この日2回目の祈祷が始まる。50組くらいはいるのだろうか。
神前用羽織を借用。両手を清めて御本殿へ向かう。

御本殿から神門を振り返る。
祈祷中はもちろん、写真や動画の撮影NG。
昇殿祈祷者の数が国内ナンバーワンだというのも納得がいく。
かなりの人数が祈祷をうけているにもかかわらず、御本殿内はしんと静まり返っているため厳かな気持ちになる。
自分の名前と住所、願い事を読み上げられた時には背筋が伸びた。

御神木。寒川比古命(さむかわひこのみこと)と寒川比女命(さむかわひめのみこと)が宿る。
しまった。
渾天儀レプリカのを忘れてしまった。
次回の参拝時に撮影しなおそう。
令和7年(2025年)2月19日参拝
寒川神社の御朱印ほか、いただきもの

御朱印(令和7年版)

御朱印(通常版)

八方除門札

らくがん

らくがんを開封。
ほんのりとした甘み。緑茶がよく合う。
メモ書き
『相模國一之宮 寒川神社』
御来光の道=レイライン上に位置する神奈川県最強のパワースポット神社
【住所&電話番号】
住所:〒253-0106 神奈川県高座郡寒川町宮山3916
電話:0467-75-0004
【御祈祷の受付時間】
受付時間:午前8時から午後5時まで(年中無休)
祈祷時間:約30分~40分
5000円から
予約不要
【アクセス】
JR東日本相模線宮山駅から約600m。徒歩約8分(個人差あり)
圏央道・寒川北インターチェンジから約1.2km。車で約5分
【駐車場】
3カ所あり。無料。
かなりのスペースあり。よほどでない限り、満車は考えにくい。