広島県廿日市市・宮島にある大聖院の「不消霊火堂(きえずのれいかどう)」が全焼したというニュースを知りました。
空海ゆかりの「消えずの火」が灯されていた場所として知られ、多くの参拝者が祈りを捧げてきた場所です。
実は私は、令和8年・2026年3月10日に宮島を訪れ、不消霊火堂を参拝していました。
その時に撮影していた写真を見返すと、そこに写っている景色は、今ではもう見ることができません。
せっかくなので今回、焼失前の不消霊火堂の姿を、記録として残しておこうと思います。
宮島・大聖院「不消霊火堂」とは

不消霊火堂は、宮島・弥山(みせん)の霊場として知られる大聖院にあるお堂です。
堂内には「消えずの火」と呼ばれる霊火が灯されており、空海(弘法大師)が修行した際の護摩の火が1200年以上燃え続けているとも伝えられています。
また、この火は広島平和記念公園の「平和の灯」の採火元としても知られています。
静かな堂内で揺れる炎には、単なる観光地ではない、深い祈りの空気がありました。
令和8年・2026年3月10日に参拝した時の記録
私が訪れたのは、令和8年・2026年3月10日。
宮島全体が穏やかな空気に包まれており、大聖院へ向かう参道も非常に静かでした。
不消霊火堂へ近づくにつれ、空気が変わるような感覚がありました。
決して大きなお堂ではありません。
ですが、そこには長い時間を超えて受け継がれてきた「火」の存在感がありました。
堂内で静かに揺れていた炎を見た時、不思議と「生きている火」だと感じたことを覚えています。
言葉にすると簡単ですが、実際にはもっと静かで、もっと重みのある空間でした。
焼失前の不消霊火堂 写真記録
※以下は令和8年・2026年3月10日に撮影した写真です。

参道側から見た不消霊火堂。
今ではこの景色も失われてしまいました。

堂内に灯されていた「消えずの火」。
小さな炎ですが、強い存在感がありました。

不消霊火堂内の種火。
海外からの外国人観光客の方が多数参拝しており、
訪れた人々が、言葉少なく炎を見つめていたのが印象的でした。
宮島・弥山の黄金の湯とは?テレビ番組でも話題のスポット
私が不消霊火堂を参拝した数か月後の2026年6月15日、テレビ朝日系『帰れマンデー見っけ隊!!』で安芸の宮島が特集されました。
番組にはタカアンドトシのほか、俳優の国仲涼子さん、広島県出身のアンガールズ(山根良顕さん・田中卓志さん)が出演。世界遺産・嚴島神社や弥山周辺を巡りながら、宮島の魅力を紹介していました。
その中で大きな見どころとなっていたのが、「黄金の湯」を探すミッションです。
実は私も消失前の不消霊火堂で黄金の湯を飲む機会に恵まれ、テレビ放送よりも一足早くその様子を写真に収めていました。
空海ゆかりの不消霊火堂や「消えずの火」だけでなく、話題となった黄金の湯を飲むことで、弥山の歴史や信仰の奥深さをより感じることができました。

お堂が消失する前は、消えずの火で沸かした霊水を利用したお茶を飲むこともできました。

堂内の釜の中には弥山(みせん)の湧き水が入っています。
消えずの火で焚いた霊水は、「万病に効く」と言い伝えられており、
健康や長寿の効能があるとも言われています。

これがウワサの黄金の湯。
お茶が黄色くなっているのは釜の鉄分が溶け出しているから。
釜から自分で紙コップに入れて、ゆっくりと飲み干します。
気持ちが整い、落ち着いた気分になることができました。
海外からの観光客にもこの黄金の湯は人気です。

防犯カメラも作動していたはずなので、火災の原因究明につながることを期待します。
ただし、こちらの防犯カメラも消失してしまったかもしれません。
放火でないことを祈ります。

堂内の不動明王像が消失していないと信じています。
この時はまさか数か月後に全焼するとは思ってもいませんでした。
写真とは、「その瞬間を未来へ残すもの」なのだと改めて感じます。
建物は失われても、祈りは消えない
不消霊火堂が焼失したことは、本当に残念です。
しかし、あの日あの場所にあった祈りの空気まで消えてしまったわけではないと思います。
1200年以上受け継がれてきた火には、人々の願い、祈り、平和への想いが込められていました。
2005年5月にも消失していることから、1200年もの歴史の間に、何度も消失しているのかもしれません。
建物は失われても、その記憶は訪れた人の中に残り続ける。
そう感じています。
たとえ消失しても、くじけることなく何度も繰り返して再生していく。
七転び八起きの精神を空海から教えられているのかも知れません。
なお「消えずの火」は火種を分散して管理しているため、霊火堂が消失しても無事だとのこと。
今回の記事が、焼失前の不消霊火堂を伝える小さな記録になれば幸いです。

