群馬県富岡市にある妙義神社。
お気に入りの神社です。
豪華な本社ももちろんですが、それだけではありません。
古い参道を歩き、165段の石段を登っていると、
「江戸時代の参拝客も、自分と同じようにこの石段を登っていったんだろうな」
そんなことを考えてしまいます。
そう。妙義神社へ参拝すると
江戸時代へタイムスリップしたような気分を味わうことができる、それがこの神社の好きな理由なんだと思います。
それと参拝したときに
特に見てほしいのが、唐門の龍と本社裏の天狗社。
知らないと、そのまま通り過ぎてしまうかもしれません。
それでは、一緒に歩いてみましょう。
妙義神社の駐車場から歩きます
私は道の駅みょうぎ(みょうぎ物産センター)が併設されている無料の富岡市営第一駐車場に車を停めました。

【写真:妙義山市営第一駐車場】
妙義神社の大鳥居までは歩いてすぐです。

【写真:妙義神社の大鳥居】
鳥居をくぐって参道の坂道を妙義神社目指して登ります。
すると明治初期から続く老舗旅館『東雲館(とううんかん)』に隣接して、有料駐車場がありました。

【写真:妙義神社の参道沿いにある東雲館】

【写真:妙義山駐車場】
東雲館が管理しており、一日100円。
「こちらに停めた方が神社に近かったかも」
神社の本殿まではひたすら石段をのぼることになるので、少しでも体力を温存しておけば良かった。そんなことを考えながら、ちょっとだけ後悔…。
さらに歩いていると神社の社号標のそばに桜の木がありました。

【写真:妙義神社のしだれ桜】
樹齢200年の妙義神社のしだれ桜。毎年4月上旬が見ごろなんだとか。
私が参拝したのは7月。
当然、咲いていません(泣)。
次回はお花見の季節にまた来よう。少し息が上がりながら、そんなことを考えました。
妙義神社の総門をくぐる

【写真:妙義神社総門】
石段を上ると大きな朱色の総門が見えてきました。
この総門、もともとは白雲山石塔寺の仁王門だったそうです。
神仏習合だった妙義神社の歴史を今に残す建物です。
青地に金文字の立派な扁額を見上げつつ、総門をくぐろうとするとつまづきそうになりました(笑)。
足元には注意せねば。

【写真:妙義神社総門の扁額】
総門をくぐると雰囲気が変わってきました。
なんだか江戸時代へとタイムスリップしたような…。

【写真:妙義神社の境内】
江戸時代から残る銅鳥居(国指定重要文化財)
こちらは銅鳥居(どうとりい)。
享保4年(1719年)に建立されたもので、国の重要文化財に指定されています。
緑青を帯びた銅鳥居と、苔むした石灯籠。
神社内には江戸時代の雰囲気を味わえるスポットが多く存在します。
この銅鳥居もそのひとつです。

【写真:妙義神社の銅鳥居】
旧本社・波己曽社
こちらは波己曽社(はこそしゃ)。
明暦2年(1656年)に建立された、妙義神社の旧本社です。

【写真:波己曽社全景】
新しい本社が建てられた際に本殿と拝殿が分離されましたが、昭和44〜45年(1969〜1970年)に現在の場所へ移築・復原されました。
370年以上前に建てられた社殿が、令和の今もこうして残されている。
江戸時代の人々も、きっと同じ社殿を見上げていたのでしょうね。

【写真:波己曽社内部】
妙義神社の歴史的建造物を簡単に
ここまで歩いてきた建物と、この先に登場する本社・唐門について簡単にまとめます。
| 建物 | 建立・年代 | ここを見たい |
|---|---|---|
| 総門 | 1773年(安永2年) | もとは白雲山石塔寺の仁王門。現在は国重要文化財 |
| 波己曽社 | 1656年(明暦2年) | 現在の本社の前身となった社殿。外から内部や格天井も見られます |
| 随神門 | 1656年(明暦2年)頃 | 165段の男坂を登った先にある門。妙義神社に残る最古級の建物 |
| 本社 | 1756年(宝暦6年)頃 | 本殿・幣殿・拝殿をつないだ権現造。彫刻と彩色にも注目 |
| 唐門 | 江戸時代 | 本社前の門。くぐり終える前に天井を見てください |
総門、本殿・幣殿・拝殿、唐門に加え、随神門なども現在は国の重要文化財です。波己曽社は重要文化財の附指定となっています。
歴史を知ると面白い。
でも妙義神社は、実際に歩く方がもっと面白い。
てなわけで、先へ進みます。
狛犬が水を吐く手水舎
こちらは妙義神社の手水舎。

【写真:手水舎全景】
よく見ると、水を吐いているのは龍ではなく狛犬です。

【写真:手水舎の狛犬】
神社でよく見掛ける龍ではありません。
狛犬のような姿をした像の口から水が流れています。
狛犬には、邪気を祓い、神前を守る役割があるといわれています。
それにしても、狛犬が水を吐く手水舎とは珍しいですね。
不思議に思いながら、両手や口を浄める前に撫でてみました。
そして、この先に待っているのが……。
試練の男坂165段
長い石段。
男坂です。

【写真:太鼓橋と男坂】
別に女人禁制というわけではありません。
急こう配でひたすら続く165段もの石段。
しかも、よく見ると――。
石段がまるで波打つかのように、うねっているのが分かります。

【写真:江戸時代の雰囲気そのままの石段】
妙義神社は江戸時代からの社殿・境内・参道を当時の姿を残すよう努めているため、石段や坂道には歩きにくい場所があるとのこと。
なるほど。納得です。
おそらく先人たちも私と同じようにこの石段を一段ずつ登って本社へ向かったのだろう。
そんなことに思いを馳せます。
なんとなく江戸時代へタイムスリップしたような気分になります。
ただし足元には十分に注意せねば。
そして165段の先に――。
随神門です。
ようやく登りきりました。
かなりカロリーを消費できたかも。

【写真:随神門】
唐門前の見晴らし台
ちょっと休憩。

【写真:唐門前】
“見晴らし台”って私が勝手に名付けただけで、正式名称ではありません。
随神門をくぐってすぐ左側に、見晴らしのよいスペースがあります。165段を登り切った後に見る景色は格別です。
爽快な気分になったところで、ポケットにしまいかけていたスマホで撮影した写真がこちら。

【写真:見晴らし台からの景色】
ひときわ目につく背の高い樹木は三本杉です。
そのそばに銅鳥居が見えます。
唐門をくぐったら上を見て!天井に隠れた龍

【写真:唐門全景】
唐門を見上げます。
こちらが最後の石段。
その先には本社。
当然、本社に目が行きます。
でも、そのまま進まず、ちょっと待ってください。
唐門を完全にくぐり終える前に、上を見あげてみましょう。

【写真:唐門天井の龍】
天井には、今にも動き出しそうな迫力ある龍が描かれています。
これはぜひ見てほしい。
目の前の本社に気を取られていると、そのまま通り過ぎてしまうかもしれません。
この龍を描いたのは、江戸時代の絵師・中澤燕州(なかざわえんしゅう)。狩野玉燕の弟子で、天井画には作者を示す署名も残されています。
唐門は宝暦6年(1756年)に建てられた国の重要文化財。
ぜひ、立ち止まって見上げてみてください。
妙義神社の本社

【写真:本社全景】
ようやく到着しました。
権現造という江戸時代に全国で流行した建築様式。
黒と金を基調とした社殿に、色鮮やかな彫刻。
なんだか日光東照宮に雰囲気が似ています。

【写真:妙義神社の本社】
宝暦6年(1756年)に建てられた本社は、国の重要文化財。
建築に携わった職人の多くは江戸から来ていたそうです。
日光東照宮との建築上の共通点を知ると、彫刻や装飾を見るのがますます面白くなりますね。
近くで見ると彫刻もすごい。
妙義神社本社の黄金の龍|江戸時代の彫刻技術に驚く

【写真:妙義神社本社の金色の龍】
本社の軒下には、金色に輝く龍の彫刻があります。
鋭い爪、長いひげ、うねる胴体。今にも襲い掛かってきそうなド迫力です。

【写真:別の角度から撮影した黄金の龍】
妙義神社の拝殿では、柱と建物をつなぐ部材まで龍の形に彫り上げています。
本社が建てられたのは宝暦6年(1756年)。
その後、昭和から平成にかけて塗装や修理も行われているため、今も美しい金色の装飾を見ることができます。
江戸時代の職人たちが生み出した、見事な建築ですね。
本社の裏に隠れた「心願成就の天狗社」

【写真:妙義神社本社裏の天狗社】
本社への参拝を終えて、そのまま帰ってはいけません。
本社の真裏に「心願成就の天狗社」があるからです。
妙義山は古くから山岳信仰の地で、天狗が住むという言い伝えも残されています。

【写真:右の天狗は大きな赤い鼻が際立つ】

【写真:左側は金色の烏天狗】
天狗社には、赤い顔の天狗と金色の烏天狗が祀られています。
願い事を叶えてくれるといわれる天狗社ですが、本社の裏にあるため、気づかずに帰ってしまう人もいるかもしれません。
妙義神社を訪れたら、ぜひ本社の裏まで歩いてみてください。
唐門では上を見る。
本社では裏へ回る。
この二つはお忘れなく。
妙義神社の金運守りをゲット!

【写真:妙義神社の金運守り・小判柄】
妙義神社では、2種類の金運守りをいただきました。
まずはこちら。金色の台紙に、小判の刺繍が入ったお守りです。
小さな鈴と、カラフルな紐も付いています。
これを持っていればお金が貯まるのか?
そんなに世の中、甘くはないか…。
でも、信じる者は救われます(笑)。

【写真:妙義神社の金運守り・もう1種類】
そして、もうひとつ。
こちらは薄型で、華やかな布地に「金運守」の文字が入っています。
どちらも金運守りですが、ずいぶん印象が違いますね。
ちなみに、参拝した際の初穂料は、両方とも800円でした。
中之嶽神社も一緒に参拝できます
せっかく妙義山周辺まで来たのなら、この後は中之嶽神社への参拝もお勧めします。
妙義神社からまでは車で20分ほど。
黄金色に光り輝く日本一の大黒様は圧巻です。
同じ富岡市には富岡製糸場もあります
そして、もう一か所。
妙義神社と同じ富岡市には、世界遺産の富岡製糸場があります。
私も以前訪れました。

【写真:富岡製糸場の建物】

【写真:富岡製糸場の内部】
富岡製糸場の主要な建物は1872年(明治5年)に完成し、繰糸所・東置繭所・西置繭所は現在、国宝に指定されています。
せっかく群馬県富岡市まで来たなら立ち寄り候補のひとつです。
妙義神社のFAQ
妙義神社の石段は何段ありますか?
男坂には165段の石段があります。江戸時代の雰囲気そのままに凸凹した場所もあるため、特に下りは足元に注意してください。
165段の石段を登るのが難しい場合は?
男坂とは別の参拝路もあります。石段に不安がある場合は、無理に男坂を利用せず、歩きやすい女坂を選んでください。
妙義神社に駐車場はありますか?
私は道の駅みょうぎ近くの市営駐車場を利用しました。また、一の鳥居から坂道を登ったところには東雲館が管理する有料駐車場があり、私が訪れたときは一日100円でした。
妙義神社で見逃したくない場所は?
私なら唐門の天井に描かれた龍と、本社裏の「心願成就の天狗社」です。
唐門では、完全にくぐり終える前に頭上を見てください。本社へ参拝した後は、そのまま帰らず裏へ回ってみてください。
妙義神社の御朱印の初穂料はいくらですか?
私が参拝したときは500円でした。初穂料や授与方法は変更される場合がありますので、現地で確認してください。
妙義神社には金運守がありますか?
私が参拝したときには、デザインの異なる金運守が2種類並んでおり、初穂料はいずれも800円でした。
妙義神社と中之嶽神社は一日で参拝できますか?
妙義神社から中之嶽神社までは車で約20分です。
私は両方参拝していますので、中之嶽神社についてはこちらの記事も参考にしてください。
